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ようこそ。コジマです。

「フェルミ推定」……就活で頻出の問題らしいが、皆さんは聞いたことがあるだろうか。

例えば「シカゴには何人のピアノ調教師がいるか?」などのように、んなもん知らんがなという数字を、知っている数字を組み合わせて論理的に推定することをフェルミ推定という。

Enrico Fermi 1943-49 フェルミは放射性元素の発見などで知られるイタリア出身の物理学者。この手の概算を得意としたそうだ。

さて、「知らんがな」な数字を面接官がきちんとリサーチしているかといえば、そんなことは基本的にないだろう。求められているのは正しい数字ではないのだ。

では、面接官はフェルミ推定から就活生の何を見るのか?フェルミ推定に必要な力とは一体?

それは恐らく問題を細分化する力浅く広いデータの知識だ。

問題を細分化する力

シカゴのピアノ調教師の例はフェルミが実際に出題した問題として有名なのだが、我々日本人にはピンと来ないので、「京都府にあるパソコン修理屋の数」で考えてみよう。

パソコン修理屋の数?知らんけど100件くらいじゃね?などと突然当てにいっても、よほど勘がよくないと当たらないだろう。

そこで、

京都のパソコン修理屋の数=京都の人口×人口1人あたりのパソコン修理屋の数

であることに注目すれば、パソコン修理屋の割合をうまく推定すればより近い数字が求まるだろう。

さらに、パソコン修理屋の割合が「パソコンを持っている人の割合」「修理が必要になる頻度」から見積もれることに気付けば、より当てやすくなる。

問題をどこかで細分化できるかがカギとなる。

広く浅いデータの知識

一方で、パソコン修理屋の人口あたりの数が分かったとしても、京都の人口が的外れだと推定した意味がない。

また、「パソコンを持っている人の割合」は常識として知っているデータではないだろうから、身の回りでパソコンを持っている(持っていそう)な人の割合から推測する必要がある。

このような、勉強や経験から身につけたデータの知識がフェルミ推定に必要だ。

データは一の位まで細かく覚える必要はなく、むしろ幅広いデータをおおまかに覚えておくことが大切だ。

「問題の細分化」と「データの知識」は実生活でも使える能力であり、だからこそフェルミ推定が就職試験で用いられるのだろう。

今回は、フェルミ推定をする上で押さえておくとよさそうな数字に関するクイズを用意したので、チェックしてみてほしい。

さて、データの知識が確認できたところで、フェルミ推定を実践してみよう。

Q. 東京都にある自家用車の台数は?

どうだろう。私の答えはこんな感じ。

  • 東京都の人口が約1300万人
  • そのうち、独り暮らしが400万人、2人以上からなる世帯を構成しているのが900万人とする
  • 独り暮らしの人が自家用車を持っている割合が1割として40万台
  • 1世帯平均3人として300万世帯
  • 独り暮らしでない世帯が自家用車を持っている割合が3割として90万台
  • よって40万+90万=130万台

大事なのは論理的に求まっているかどうか。ときに思い切りも大事だ。他にもいろいろな問題を解いて練習しよう。

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この記事を書いた人

コジマ

京都大学大学院情報学研究科卒(2020年3月)※現在、新規の執筆は行っていません/Twitter→@KojimaQK

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