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こんにちは、コジマです。

先日、「シンデレラガール総選挙」の結果が発表された。

いきなりで何のことか分からない人のために説明すると、アプリゲーム『アイドルマスターシンデレラガールズ』内で行われた人気投票である。

投票対象となるアイドルは総勢183人
もちろん1位の「シンデレラガール」を目指してプロデューサー達は自分の担当(応援しているアイドル)に投票するわけだが、「全体の上位5人」「各属性(キュート・クール・パッション)の上位3人(計9人)」新曲の歌唱メンバーとなるので、誰がメンバー入りするのかも注目ポイントだ。

栄えある「第6回シンデレラガール」に輝いたのは、クール属性のアイドル、高垣楓
前々回3位、前回2位と首位を譲り続けてきた彼女が、ついに栄冠を手にした。

トップ10は次の通り。

各属性トップ5の得票数も公開されている。楓さんは約106万票。

※この総選挙はゲーム内でゲットした「投票券」1枚で1票投票できる。ログインボーナスで1日1票は手に入るし、イベントに参加すれば無課金でも2~300票は入れられるので、必ずしも100万人が楓さんに投票したわけではない。

さて、私が担当する神谷奈緒の票数は……。出てないじゃん!

そう、神谷奈緒は全体15位、クール属性7位。総勢183名の15位だから決して悪くはないが、ちょっと悔しい。

しかし、16位と17位の票数は出ているからおおよその数字は分かる。せっかくなので数学的に他のアイドルの得票数を推定してみたいと思う。

曲線を求める

(特に断り無く「指数関数」とか「対数」とかの高校数学の知識を用いるので、よく分からない人は雰囲気で読んでね)

公開されている得票数をグラフにしてみる。このグラフに近くなるような数式を求められないだろうか。得票数をyとして、順位xの関数で表したい。

どうやらべき関数で近似できそうなので、順位と得票数の対数をとってプロットしてみた(「In(x)」は「底をe(=自然対数)としたxの対数」のこと)。このグラフに直線を引いてみよう。

このような点に近い直線を引くときには「最小二乗法」が有効だ。詳しい説明は省くが、これで直線y=ax+bの係数を求めると、a=-0.49883,b=13.99087となった。直線を引くと、多少はズレるがいい線いっているのではないか。線だけに。

画像のような変形を経て、順位xと得票数yの関係を求めた。

グラフに曲線を加えるとこんな感じ。

これでめでたく推定ができる。神谷奈緒の15位を見ると、308661票。げ、幸子(14位)より多い!

残念ながら誤差の犠牲となってしまったようだ。仕方ないので、14位と16位の数値をy=A×(x^b)の式に当てはめてAとbを求め、そこから15位の得票数とした。
神谷奈緒の得票数は294339票(推定)。このうち250票くらいが私の票です。

合ってんのかな(不安)

さて、式が立ったので他の順位の得票数もわかる。こんな感じ。

183位までこの式を適用すると、183位の得票数は88627票投じられた票の総数は3064万0254票となった。

うーん、多すぎる気もする。この式がどのくらい当たっているのか考えてみよう。

プロデューサー達の投票事情を探ってみると、無課金で普通にプレイしたときの票数が少なくとも250票、課金をフルに行って頑張るときの目標票数が2000票ほどらしい。

また、総選挙期間中のユーザー数については、プロデューサー有志のデータを参考に75000人と推定。

これらを踏まえ、投票数に対する人数の変化が対数正規分布(所得配分の推定などに用いられる)に従うと仮定して、画像のような曲線を求めた。
※(投票数)/500を変数xとし、xが0から4の範囲で累積値が0.9987となる(=99.87%がこの範囲に収まる)ことを制約としながら、曲線の山がx=250/500=0.5の点にくるようなパラメータを探索した結果、μ=-0.3537、σ=0.58とした

ここから総票数を算出すると……3054万票!先ほどの総票数(3064万票)と非常に近いじゃないか。
多少作為的な設定に関しては目を瞑っていただきいが、結構うまくいくもんなんだなあ。

来年に向けて……

さて、来年行われる(かもしれない)第7回シンデレラガール総選挙はもう始まっている。プロデューサー達は地道な布教活動を続け、自らの担当するアイドルのランクインを目指すのである。

推計を見ると、50位が約17万票、183位が約9万票。ということは、現在ランク外にいるアイドルでも8万票増やせば確実にランクインできるということだ。

先ほどの分析によると、1000票以上入れたプロデューサーの数は約2500人で、75000人の3.3%。一方で、これらの人が入れた票の総数は全体の10%程度になる。

「すごい3%が選挙の1割を握る」と捉えるか「無課金&微課金層が9割を決する」と捉えるか。
血の滲む努力をして2000票投じる仲間を40人集めるか、200票を400人から、20票を4000人から集めるかの違いだ。どれも大変!

いずれを目指すかは感じ方の違いになるが、担当アイドルのランクインを目指す皆さまは参考にしてほしい。

まとめ

以上、興味本位の分析結果をまとめてみた。QuizKnockでやるなよ

Excelを使えばチャチャッと計算や分析ができ、グラフも作れるので、練習がてら試してみては?

サムネイル画像 Via http://cinderella.idolmaster.jp/sl-stage/

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この記事を書いた人

コジマ

京都大学大学院情報学研究科卒(2020年3月)※現在、新規の執筆は行っていません/Twitter→@KojimaQK

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