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株式会社JERA

難易度を野球に例えると?

早速、野球に詳しい須貝さんに相談にきました。

須貝さん、高さ2.6mから直径13.52mmの的に水滴を落とすのって、野球に例えるとどれくらい難しいですか?

え?

▲「もっかい言って?」

高さ2.6mから直径13.52mmの的に、直径4.24mmの水滴を落としたいんです。

……それはなんで?

二階から、目薬をさしたいんです。

……つまり、それはなんで?

▲なぜこの人はこんなに二階から目薬をさしたいのだろう……(編集者談)

なにがどうかっこいいのか全然わからんのだけど。

「ふつうより高い」というのは、この世における大きなアドバンテージなのです。スポーツでも高く跳び上がるバスケのダンクシュートは言うまでもなくかっこいいし、ボールを高く投げ上げて打つ卓球の「王子サーブ」も有名でしょう。誰もが憧れるルイ・ヴィトンの……。

〜10分後〜

▲なにやら考え込んでしまいました

あんまりわかんなかったけどまぁいいや。それを野球に例えるなら……。

▲須貝「距離が8倍くらい違うから……」 千春「7.1倍です」 須貝「あ、はい」

もともとの野球のストライクゾーンの広さを概算すると4320cm2。そこに直径73mmのボールが入るとストライクなんだよな。で、あなたは今72.3cm2の的に当てようとしている。ストライクゾーンの60分の1くらいだな。

ストライクゾーンの60分の1?

▲この赤いゾーンを狙うようなもの

コントロールの良いプロ野球選手でもストライク率は7割と言われている。つまり、大谷翔平でも二階から目薬はさせない

というか、そんなことができる人間はいない

うーん、とにかく難しいんですね……。でも電子に比べたら大きいし、可能性はあるかも!

んん……?(電子? いま電子って言ったか?) まぁ、頑張ってくれや。

▲須貝さんは呆れ顔でしたが、絶対に成功してみせます

野球に例えたら、よりイメージが具体的になってきました。ここまで検討したらあとは実践あるのみ。二階の高さから目薬をさすことができたら、きっと私もかっこよくて素敵なキラキラ大学院生になれるはず!

二階から目薬をさしてみた

2.6mの高さからかっこよく目薬をさすべく、河川敷にやってきました。忘れてはならないのは、「二階から目薬」は1人ではできないってこと。ライターの和歩くんにお手伝いをお願いすることにします。

▲河川敷で突然目薬を渡される和歩氏

なんなんすかこれ。

2.6mから私に目薬をさしてほしいの。

いや意味わかんないっす

納得していない様子の和歩くんをいなしつつ、いざ実践!!

▲河川敷にちょうどいい高さの段差を発見。こうして見ると結構高いです

河川敷の段差を使い、2.6mの位置から目薬を落としていきます。

▲いざ実践! 気合いが入ります

いきますよー。

ん? どこいった?

目薬が落下した感触がありません。よく見ると服の腕が濡れていました。目薬は真上にあるはずなのに、なぜ……?

でも「失敗は成功の親」が私の座右の銘。挑戦しない者には絶対に成功は訪れないのです。

次のチャレンジではなんと、眉に冷たさを感じました! 近づいてきている……!

▲二階から目薬をさす人を見たことがありますか?

お散歩中のご夫婦がこちらを見ながらニコニコしています。私達を応援してくれているのでしょうか、これは頑張るしかありません。未来を担う若者はいま、夢を背負って二階から目薬をさそうとしています

何度も繰り返すうちに、だんだんコツを掴んできました。

体を壁に固定して安定させるといいってことがわかってきた。

僕も落とすのうまくなってきました。

落ちてくる目薬に合わせて動き、的となる目の方を近付けるという特殊能力が身につきました。

ーーそして。

ぎゃあ痛い! あっ、入った!!

▲ズドンと来る衝撃によろけてしまいます。目が痛いけど! うれしい!!

ついに二階から目薬をさすことに成功!

信じるものは救われる! ほらね、できたでしょ! かっこよかったでしょ!!

できたっていうか、「できるまでやった」が正しいですけどね。

▲終始2人の温度差が激しい

どうだった? かっこよかった?

まぁ一言で言うと……「滑稽」ですね。

▲この姿勢が一番安定するんです

改めて写真を見てみると、壁にへばりついて中腰で構える私の姿が。何度も失敗して顔や前髪は目薬でびしょびしょ。私が思い描いていた理想の「かっこよさ」とはかけ離れています

東北大の大学院でバリバリ理系なのにガチでこんなことやってるの、逆にすごいっす。もはや愚の骨頂かと

※普段はめちゃくちゃ優しい青年です。

わあ、私の知る中でも最大級の酷評だ。お手伝いありがとうね……。

100回近いチャレンジの結果、二階から目薬を入れられたものの。

どうやら目薬だけは「例外的に」高くてもかっこよくないし、そのうえ大量の目薬を消費するのでやらない方が得策ということがわかりました。

下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」ってやつやな。

しかし私は現状に満足せず、更に高みを目指して生きていきたいと思います

解散!!!

▲大事なことなのでもう一度

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この記事を書いた人

千春

東北大学大学院で化学を専攻しています。読書や料理が好き。 「日常的なことを化学的に」をモットーに、毎日がちょっとだけ楽しくなるような記事をお届けします!

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